なんだかんだでもう7月になってしまった。一年の半分が過ぎた。暑くなってきたが白州は暑さの中にもまだ爽やかさが残っている。相変わらずコロナウイルスの感染者は増えている。検査をしていなかったからこれまでは数が少なくて、いまはしっかり検査しているから数が増えているとか言っている人がいるけど数が増えていることには変わりない。予想されていた通り感染者は減ることがないこの状況は一年から2年ほど続くだろう。冬が終わりかけていた頃に日本でも流行り出したがもう夏が始まろうとしている。自分の中での時は止まったままだ。

飽き性

自分は飽き性なのだ。特別に何か一つに熱中することができない。ある一時期なら熱中できるのだがある程度できるようになったり、その世界を知ると別の方へ興味が行ってしまう。小学生2年生の時卓球を始めてた。それは中学三年の夏まで続いた。卓球ではプロになろうなんて毛頭考えていなかった。何と無く始めて時間が経ってもあまりうまくならなかった。全く下手というわけではなかったがそこそこで終わってしまうのである。また技術や道具には興味はあるものの勝ちということにあまり拘らなかったのかもしれない。よくカタログを眺めていた。新しい商品が出ると使うわけでもないし使いこなせる具量もなかったがワクワクしたものだ。でも何故だか高校で卓球を辞めてから夢で卓球をしていた時の記憶や当時の友人がよく出てくるのである。それは今でも続いている。やめたことに未練はないのだが繰り返し夢で見るのである。6年半続いた

また小学生の頃アクアリウムにはまった。小学生の小遣いで買えるものなどたかが知れるがADAのネイチャーアクアリウムに憧れていた。魚を買ってきては殺し、水草を買ってきては腐らせていた。時間があれば熱帯魚の図鑑を眺めていた。当時町の図書館で一番熱帯魚の図鑑を借りていた少年だったと思う。近くの川に探しに行けば魚はいるのだが私はインドア少年だったので本の中の異国の魚に憧れた。一度熱が冷めて水槽を放置気味だったのだが中学生の頃またお年玉を叩いて水槽をリニューアルした。その水槽もまた進学で家を離れてしまったので放置されついにはゼロに戻した。今でも生き物は好きなのだがなぜそんなにも水草水槽に惹かれたのか自分でも疑問に思ってしまう。自然を見ていて癒されたいという気持ちが小学生のうちからあったからのだろうか。これも6年くらいだろう。

中学生になるとギターを弾くようになった。バンドを組んで演奏するのではなく一人部屋で練習していた。一個上の友達でB’zが好きでギターを引いていたが二人ともギターだったのでバンドにはならなかった。当時はボカロ全盛期でそこから音楽にはまっていった。邦楽ロック界隈ではオルタナロックが流行っていてその辺を掘っていくと90s、0sのアメリカ、イギリスのインディーバンドが好きになっていった。こんな田舎で自分の聞いている音楽をわかってくれる人なんていないだろうと思っていたので布教するという考えはなかった。一人でしこしこ好きなフレーズを部屋で引いているだけの日々だった。高校になると軽音学部があったのでやっとバンドができた。コピーバンドでクオリティは高くなかったが今思うとそれなりに楽しくやっていたと思う。当時は自分たちよりうまいバンドがいて引け目を感じながら演奏していた。また美術部との兼部だったので自分の居場所じゃないという気持ちが部室に多少感じていた。ツタヤにおいてあったフリーペーパーに書いてある高校時代に結成したバンドが上京してメジャーデビューなんて話に漠然と憧れながらバンドをしてた。大学になって自分はうまくないことへの引け目やサークルに入ることへあまり興味を持てなかったのでギターから遠のいていった。お年玉を叩いて買ったフェンダージャパンのジャズマスターは下宿のお飾りになっている。これは5年弱続いた。

高校から意識的に美術を初めてこれは今まで続いている暇があればなんとなく絵を描かなければならない気持ちになる。高校2年の時総体の文化部版の総文祭で出品した作品が県内で絵画部門で一番になったそれが一番高校生の時のよかった記憶だ。美大に行こうと思って都内の予備校へ行ったらそこでは一番うまいやつではなくなった。一年の頃から描いているが中の上くらいで止まってしまう。将来のことを考え出すといまやっていることとか好きなことが仕事になればいいと考え出す。絵を描いていればイラストレーターになればいいなとか、漫画を読んでいれば漫画家になれればいいなとか漠然とした夢を描いてきた。

何か一つのことをやっていると他のことが気になりだす。絵を描いていると絵ばっかり描いてないで社会のことを知らなければと哲学の本をよんでみたり社会の本を読んでみたりする。本ばかり読んでいると今度は運動をしたくなったり、また絵を描きたくなったりする。好きなことは小学生くらいからあまり変わってはいないがいくつかのバリエーションの中でぐるぐるしている。その中で作家になりたいとかイラストレーターになりたいとかデザイナーになりたいとか漠然とした何者かに憧れている。ただ純粋に楽しくて始めたこともこれで稼げるようになればとか打算が入ってくる。結局何者になるなんて後付けなのに漠然とした憧れを抱き続ける。